【行政書士過去問】(平成20年問58)長文読解(内容合致)
次の文章は、「公共哲学」について述べているが、ア~オの記述のうち、本文の趣旨と合うものの組合せとして、妥当なものはどれか。
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(出典 山脇直司「哲学不在の社会とその突破口」より)
(注)*パラダイム:ある分野での、その時代ないし社会で共有している思考の枠組み、学問の方法論。(共通の基準の意でも使われる。)
- ア 「民の公共」という表現が「民」であるにもかかわらず「公」であるのは、正義という規律が、個人の行動、意志まで制約する社会基盤であることによる。
- イ 公共哲学の使命は、パブリックの立場がオフィシャルと対立する構造を明確にすることで、個人の立場を社会的に意味づけることを保証する点にある。
- ウ 公私二元論の限界を打破するには、二項対立的な考え方の限界に対して、民のもつ社会性を認識させ「公」につながる役割を明確にすることが必要である。
- エ 二項対立は、「公の中心性」に対して「民の個人性」を考えるので、公共哲学のあるべき理想を考えるとき、経済や宗教等をいかに活用するかがポイントとなる。
- オ 「グローカル」という語は、グローバルとローカルのそれぞれの視点を統合しており、既存の二項対立的な社会科学的パラダイムから脱した新たな考え方を示したものである。
- ア・ウ
- ア・エ
- イ・エ
- ウ・オ
- エ・オ
正解:4
長文読解は、消去法で正しくない選択肢を消していくのがセオリー。正しい選択肢を選ぼうとすると大変だが、絶対正しくないものを落としていくと、比較的容易に正解に到達する。
本問で、筆者の主張は、公哲学と公私二元論に反対するとともに、単純な二項対立的な図式を乗り越えようとするものあり、そこをきちんと押さえておけば、比較的容易に正解できる。
【ア】 合わない
正義という規律についての記述は本文中に存在しないので、趣旨とするのは不適切。
【イ】 合わない
パブリックとオフィシャルの対立構造を明らかにするという立場は、筆者が批判する二項対立の典型であり、これを趣旨とするのは妥当でない。
【ウ】 合う
第一段落で、民も公共性を担っていると論じているので、ウは筆者の主張に沿った内容である。
【エ】合わない
本文中に、経済や宗教等の活用について論じた部分はないので、これを趣旨とするのは不適切。
【オ】 合う
筆者は、各自の「現場」に根ざしながら平和・環境などのグローバルな問題を追求する視座を「グローカルな視座」としている。オは筆者の主張に沿った記述といえる。
【まとめ】
以上より、本文の趣旨と合うものはウ・オであるから、正解は肢4となる。
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