11月
13
2008

【行政書士過去問】(平成20年問39)資金調達

甲株式会社(以下、甲会社という)の資金調達に関する次の文章の空欄ア~キに当てはまる語句の組合せとして、正しいものはどれか。なお、以下の文章中の発言・指摘・提案の内容は、正しいものとする。

東京証券取引所に上場する甲会社は、遺伝子研究のために必要な資金調達の方法を検討している。甲会社取締役会において、財務担当の業務執行取締役は、資金調達の方法として株式の発行、アの発行、銀行借入れの方法が考えられるが、銀行借入れの方法は、交渉の結果、金利の負担が大きく、新規の事業を圧迫することになるので、今回の検討から外したいと述べた。次に、株式の発行の場合は、甲会社の経営や既存株主に対する影響を避けるために、イとすることが望ましいのであるが、会社法はウについてイの発行限度を定めているため、十分な量の資金を調達できないことが見込まれると指摘した。社外取締役から、発行のコストを省くという観点では、エを処分する方法が考えられるという意見が出された。これに対して、財務担当の業務執行取締役は、株式の発行価額が、原則として資本金に計上されるのに対して、エの場合は、その価額はその他オに計上されるという違いがあると説明した。こうした審議の中で、甲会社代表取締役は、アの発行であれば、経営に対する関与が生じないこと、またアをカ付とし、キ額をカの行使価額に充当させるものとして発行すれば、キに応じるための資金を甲会社が準備する必要はなく、現段階では、有利な資金調達ができるだろうと提案した。

1 社債 議決権のない株式 公開会社 金庫株式 資本準備金 新株予約権 払戻し
2 債券 議決権のない株式 上場会社 金庫株式 資本剰余金 取得請求権 払戻し
3 社債 議決権のない株式 公開会社 自己株式 資本剰余金 新株予約権 償還
4 債券 配当請求権のない株式 上場会社 募集株式 資本準備金 買取請求権 払戻し
5 社債 配当請求権のない株式 公開会社 自己株式 利益準備金 取得請求権 償還

正解:3

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資金調達の方法として、資株式の発行、(ア)社債の発行がある(会社法676条)。
会社の経営や既存株主に対する影響を避けるために、(イ)議決権のない株式(会社法108条1項3号)とすることが望ましい。会社法は(ウ)公開会社について議決権のない株式の発行限度を定めている(会社法115条)。
発行のコストを省くという観点では、(エ)自己株式(会社法155条以下)を処分する方法が考えられる。自己株式の場合、その価額はその他(オ)資本剰余金に計上される(会社法446条1項)。
社債を(カ)新株予約権付(会社法236条以下)とし、(キ)償還額を新株予約権の行使価額に充当させるものとして発行すれば、償還に応じるための資金を甲会社が準備する必要はない。
以上により、正解は肢3となる。


Written by admin in: 平成20年過去問 |

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