11月
13
2008

【行政書士過去問】(平成20年問29)対抗要件

A・Bが不動産取引を行ったところ、その後に、Cがこの不動産についてBと新たな取引関係に入った。この場合のCの立場に関する次の記述のうち、判例に照らし、妥当でないものはどれか。

  1. AからBに不動産の売却が行われ、BはこれをさらにCに転売したところ、AがBの詐欺を理由に売買契約を取り消した場合に、Cは善意であれば登記を備えなくても保護される。
  2. AからBに不動産の売却が行われた後に、AがBの詐欺を理由に売買契約を取り消したにもかかわらず、Bがこの不動産をCに転売してしまった場合に、Cは善意であっても登記を備えなければ保護されない。
  3. AからBに不動産の売却が行われ、BはこれをさらにCに転売したところ、Bに代金不払いが生じたため、AはBに対し相当の期間を定めて履行を催告したうえで、その売買契約を解除した場合に、Cは善意であれば登記を備えなくても保護される。
  4. AからBに不動産の売却が行われたが、Bに代金不払いが生じたため、AはBに対し相当の期間を定めて履行を催告したうえで、その売買契約を解除した場合に、Bから解除後にその不動産を買い受けたCは、善意であっても登記を備えなければ保護されない。
  5. AからBに不動産の売却が行われ、BはこれをさらにCに転売したところ、A・Bの取引がA・Bにより合意解除された場合に、Cは善意であっても登記を備えなければ保護されない。

正解:3

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【1】 ○ 妥当である

CはAによる詐欺取消の前に取引関係に入っている。この場合、善意のCが保護されるために登記は必要とはされない(民法96条3項)。

【2】 ○ 妥当である

CはAによる詐欺取消後に取引関係に入っていることから、AとCは対抗関係に立つことになる。したがって、Cが保護されるためには登記を具備することが必要となる(民法177条)。

【3】X 妥当でない

CはAによる契約の解除前に取引関係に入っている。このCが民法545条1項の「第三者」として、保護されるためには、権利保護要件としての登記が必要とされる(最判昭33.6.14)。AC間の利害関係の調整のためである。

【4】 ○ 妥当である

CはAによる契約の解除後に取引関係に入っている。この場合、AとCは対抗関係に立つことになる。したがって、Cが保護されるためには、登記が必要となる(民法177条)。

【5】 ○ 妥当である

CはAによる合意解除後に取引関係に入っている。この場合、AとCは対抗関係に立つことになる。したがって、Cが保護されるためには、登記が必要となる(民法177条)。


Written by admin in: 平成20年過去問 |

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