【行政書士過去問】(平成20年問24)住民訴訟
住民訴訟に関する次のア~エの記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、正しいものの組合せはどれか。
- ア 教育委員会が教頭を退職前の1日だけ校長に任命した行為を前提に、地方公共団体の長が行った退職手当の支給は、任命行為が違法であるならば当然に違法となる。
- イ 懲戒免職処分とすべきところを違法に分限免職処分とした上で行われた退職手当の支給は、当該分限免職処分が退職手当の支給の直接の原因であるから、当然に違法となる。
- ウ 地方公共団体が随意契約の制限に関する法令に違反して契約を締結した場合には、当該契約に基づく債務の履行は当然に違法となる。
- エ 県議会議長が発した議員の野球大会参加のための旅行命令書に基づき知事の補助職員が行った公金の支出は、当該旅行命令が違法であったとしても適法となる余地がある。
- ア・イ
- ア・ウ
- ア・エ
- イ・ウ
- イ・エ
正解:5
【ア】 × 誤り
教育委員会が教頭を退職前の1日だけ校長に任命した行為を前提に、地方公共団体の長が行った退職手当を支給した場合、校長への任命行為が違法であるからといって、当然に退職手当の支給全額が違法となるわけではない(最判平4.12.15)。
【イ】 ○ 正しい
懲戒免職処分とすべきところを違法に分限免職処分とした上で行われた退職手当の支給は、当然に違法となる(最判昭60.09.12)。当該分限免職処分が退職手当の支給の直接の原因であり、懲戒免職であるならば退職手当を支給する原因がなくなるからである。
【ウ】 × 誤り
地方公共団体が随意契約の制限に関する法令に違反して契約を締結した場合であっても、当該契約に基づく債務の履行が当然に違法となるわけではない(最判平6.12.22)。
【エ】 ○ 正しい
県議会議長が発した議員の野球大会参加のための旅行命令書に基づいて、知事の補助職員が公金を支出した場合であっても、当該旅行命令が違法だからといって直ちに公金の支出そのものが違法となるわけではない(最判平17.03.10)。
【まとめ】
以上より、正しい組合せはイとエであるので、正解は肢5となる。
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