11月
12
2008

【行政書士過去問】(平成20年問15)不服申立ての対象

行政不服審査法(以下、「法」という。)に規定する不服申立ての対象に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 法において「処分」には、「人の収容、物の留置その他その内容が継続的性質を有するもの」などの事実行為が含まれるが、これは取消訴訟の対象にはならないが不服申立ての対象となる行為を特に明文で指示したものである。
  2. 法における「不作為」には、申請が法令に定められた形式上の要件に適合しないとの理由で、実質的審査を経ずに拒否処分がなされた場合も含まれる。
  3. 法は、地方公共団体の機関が条例に基づいてする処分を適用除外としているため、そのような処分については別途条例で不服申立制度を設けなければならない。
  4. 法は、不服申立制度全般について統一的、整合的に規律することを目的とするので、別に個別の法令で特別な不服申立制度を規定することはできない。
  5. 不服申立てをすることができない処分については、法が列挙しているほか、他の法律において特定の処分につき不服申立てをすることができない旨を規定することができる。

正解:5

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【1】 X 誤り

行政不服審査法でいう処分には事実行為(公権力の行使に当たる事実上の行為で、人の収容、物の留置その他その内容が継続的性質を有するもの)が含まれていることが明文で示されている(行政不服審査法2条1項)。
一方、行政事件訴訟法では、処分を「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」と定義している(行政事件訴訟法3条2項)。この「処分」の中には、「公権力の行使に当たる事実上の行為で、人の収容、物の留置その他その内容が継続的性質を有するもの」も含まれる。
したがって、「取消訴訟の対象にはならない」わけではない。

【2】 X 誤り

行政不服審査法でいう不作為とは、「行政庁が法令に基づく申請に対し、相当の期間内になんらかの処分その他公権力の行使に当たる行為をすべきにかかわらず、これをしないこと」である(行政不服審査法2条2項)。
実質的審査を経なかったとしても申請拒否処分がなされている以上、「不作為」ということはできない。

【3】 X 誤り

地方公共団体の機関が条例に基づいてする処分も、行政不服審査法の対象である。
※行政手続法では適用除外とされていること(行政手続法3条3項)と対比すること。

【4】 X 誤り

行政不服審査法は、不服申立制度全般の統一的・整合的規律を目的としているわけではない。
事実、行政不服審査法自体が、この法律以外による不服申立制度の存在を許容している(行政不服審査法1条2項)。

【5】 ○ 正しい

不服申立ての対象とならない処分については、以下の2種類が存在する(行政不服審査法4条1項但書)

  1. 法4条1項号に掲げる処分
  2. 他の法律に審査請求又は異議申立てをすることができない旨の定めがある処分

Written by admin in: 平成20年過去問 |

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